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2007年4月11日(水) 帯広市民文化ホール(小)
帯広音楽鑑賞協会 通算567回例会
「アブデル ラーマン エル=バシャ ピアノリサイタル
ベートーベン : ピアノソナタ第29番op106 「ハンマークラビア」
ラヴェル : 夜のガスパール
ラフマニノフ : 練習曲集「音の絵」op33
我が帯広音鑑の例会(コンサート)でした。
ピアノ好きな人はプログラムを見ただけで「おっ!」と思われるでしょう。
普段あまり演奏されない曲で、特にベートベンのソナタ29番は珍しいですね。
例会のとき私は会員の受付をすることが多く、どうしてもひと足遅れて会場へ入ります。
今回は「何が何でも聴こう!」と決めていたので、時間ギリギリに飛び込んできた会員さんと一緒に、急いで2階の入り口へ。
でも、一曲目のソナタが始まってしまい「ああっ!残念。外で聴くのか…」とガッカリしていたら、なんと第1楽章が終わった時に会場内は拍手が起こったので、「チャンスだ!」とその隙に急いで会場へ入り着席しました。
楽章と楽章の間に拍手をしません。帯広音鑑の会員さんならそんなこと分かりきっている。でも、第2楽章を聴いて納得しました。
無駄の無い華麗な演奏はため息が出るほどで、つい拍手が出ちゃったのでしょう。
感想に、「楽章間の拍手は… 云々」というクレームが書かれそうだとちょっと心配しましたが、音楽は心。
きっとエル・バシャさんは喜ばれたと思います。
悲しみに満ちた第3楽章と、いかにもベートーベンらしいフレーズが繰り返される4楽章を堪能すると、気持ちはすっかりピアノ漬けです。
音楽は人の心を表現するものですが、私はあまりに感情的なピアノ演奏は好きではありません。
でも、そういうピアニストがとても多いような気がします。
世の中に星の数ほどいるピアニストが、人と違う表現をするため、あるいは自分のピアノをアピールするためにどうしても過剰になってしまうのが原因なのでしょうか?
エル・バシャさんのピアノは“直情的でない”というか、抑制が効いているのに優しく豊かな音色で、まさに正統派。とても心地よかったです。
聴いていると、自分の心の中に沈殿している喜びや悲しみの感情が揺り起こされ、あふれ出るような感覚になりました。
「夜のガスパール」の頃には会場内はとても良い雰囲気になり、同時にどこからともなくスヤスヤと寝息が…
はい。イビキさえ響かなきゃ、寝てしまうのもOK。至福のときですよね(^^
ラフマニノフでは“技術をご披露”でした。
奇をてらわない実直そうな演奏なのに無機質じゃない… いえ、それどころかひとつ一つの音が明晰なのに優しさに満ちている。
3曲とも強く印象に残りました。
久々に聴いた本格派(?)ピアノ曲。音楽好きがかもし出す会場内の大人の雰囲気とあいまって、多分、一生忘れられない演奏会になるでしょう。
2004年12月22日
五嶋みどり + R・マクドナルド ディオリサイタル
主催/十勝ひろびろ音楽祭実行委員会
会場の十勝プラザレインボーホールはキャパ350でとても響きの良いホールです。
あの五嶋みどりさんが大ホールではなくレインボーホールで弾くと知り、チケット一枚ゲット!10000円でした(^^;
私はホールは狭ければ狭いほど良いと感じるタイプなので、たとえどんな素晴らしい演奏家でも野外やドーム(体育館)等では音楽を聴きたくありません。
もう何日も前から楽しみにしていて、当日も準備万端整えて出かける準備をしていると、豚児から携帯へ電話…
「身体の具合が悪いから迎えに来て」
朝のウチに「夜は出かけるから迎えに行けないよ」と言っておいたのにっ!。
ちょっと怒りましたが、この寒空で、具合が悪いなら仕方ありません。
時間ギリギリに迎えにいったので、コンサートには一足遅れ(涙)
一曲目のベートーベンのソナタはロビーで聴きました(^^;
チケットは完売なので空席はあるのだろうかと、不安な気持ちを抱えながらボンヤリと15分ほど待っていると、係りの方が座席表の空席を示して、「もうすぐ一曲目が終わりますのでこの席にお着き下さいと」指示して下さいました。
そのお言葉にホッとしましたが、全席自由のコンサートで既に始まっているのにどうして空席が分かるのだろうと疑問がわきました。
主催の十勝ひろびろ音楽祭実行委員会は地元十勝の音楽愛好家が毎年クラシックのコンサートを開催しています。
ですから運営もスマート。
ロビーにはクロークではないけど、コート掛けが用意されていました。このコート掛け、大事なんですよねぇ。
冬場のコンサートで何百人もの人がコートをホール内に持ち込むと、どうしても咳の原因になります。
会場内に響くせき込む音は不愉快になるだけでなく、自分自身だと「必死に咳をこらえる苦行」になってしまうと、コンサートも台無し。
十勝のホールには何故クロークが無いんだろうと思ったことか…
ちなみにこの実行委員会は終了の仕方も上手。
クラシックの拍手って難しい。素晴らしい演奏には惜しみない拍手を送りますが、「アンコール曲をおねだり」になってしまうのは嫌なのです。
何度かアンコールに答え挨拶に登場しましたが、1曲だけ演奏すると場内の照明がだんだん明るくなり、「これで終わりましょう」と合図を送っているようでした。
…っと、どれもみどりさんの演奏には関係ないことでしたね(^^;
少女の頃から世界中で演奏活動を続け、もう20年にもなったみどりさん。
演奏はさすがに迫力です。 正直言って「歌い込み過ぎ」と感じられるほどの演奏。
ピアノの方も「伴奏」ではなく「ディオリサイタル」の通りに迫力で、私には「ピアノがうるさいよぉ!」と感じました(笑)
曲目はベートーベン、ヤナーチェク、ドビッシー、ブラームスのそれぞれ、「ヴァイオリンとピアノの為のソナタ」でした。
私はヤナーチェクという作曲家の曲を聴いたのは初めて(だと思う)なのですが、民族的な音色が強く個性的で、みどりさんが弾くと独自の世界に引き込まれるような気がして、とってもお似合いの曲でした。
演奏に使われたヴァイオリンはグァルネリ・デル・ジェス「エクス・フーベルマン」(1734年製)という楽器だそうです。
どのくらい素晴らしい楽器なのかは全然知りませんが、私には伸びのある甘い音色に聞こえました。
若い女性にはお似合いの晴れやかで明るい音色でとてもステキでした。
でも、内向的な印象で「修行僧」とか「殉教者」といった風情の演奏のみどりさんにはもっと渋い音色の方が似合うと思うのですが…
プログラムに曲の解説がされているのは嬉しいですね。
会場ではじっくり読めませんでしたが、帰宅して余韻に浸って読んでみると曲がよみがえるようでした。
ちなみにプログラムには協賛の企業広告もナシ。
コレでは収支はペイしないだろうなと思った、あくまでもみみっちい私。
どう考えても1席2万円は必要だったのでは???
2004年12月3日
島津亜矢コンサート
「BS日本のうた」でたまに見かける島津亜矢。
彼女に限らず、基本的に演歌は嫌いだったのですが、足を運んでみようかと考えたのはトシのせいでしょうか(笑)
ほれぼれとするうなり声と良く回るコブシ。
演歌歌手は昼夜2回公演が基本。「こんなに頑張って大丈夫なんだろうか?」と、聞く方がつい心配してしまうほどの立派なノドにまず感心しました。
そして楽しい。聞かせて、楽しませて、泣かせて、笑わせて、見せて…
明るいキャラでトークもはずみ、どれも成功していました。
で、肝心の歌はというと…
まぁ歌詞が封建的で好きでない(私が演歌嫌いの理由です)はさて置いても、島津亜矢が紅白に出られない、ヒット曲が無いというのは納得できる…。
特に歌詞が聞き取りにくいのと、優しく歌うところは魅力がないのが一番の難点。
セリフ付きの曲が多かったのですが、セリフを語っても感情が伝わってこないのです。
きっと演歌好きなかたは良く知っている歌だったのでしょうけど、日本語で歌っているのだから、知らない人にだって通じて当たり前。
歌のうまさを感心させる歌い方ではなく、心に届く歌い方は出来ないのだろうか?と思いながら聞きました。
更に言うと、振り付けにも無理があって動きが見苦しい。
定型の歌い方で見飽きるし、聞き飽きました。
なんか「島津亜矢の売り」というか「路線」に固執しているみたいでしたねぇ。
おまけに途中4曲もの間、1・2階で握手をしながら歌いました。
これだと3・4階からは全く視野に入りませんので、上の階のお客さんは何曲もの間、空のステージを眺める事になりとても不愉快になると思うなぁ。
「一目見たら分かるだろ。会場を考えて演出しろよっ!」と突っ込みたくなりました(笑)
舞台装置も音響も立派。
「亜矢スペシャル」なる12名のバンドを引き連れて、裏方を含めるとたぶん30名を越すご一行様だったのでしょう。
その人達の生活を彼女が一手に支えているのだと思うと、歌手ってスゴイですね。(と、ヘンなところで感心しちゃった ^^)
さんざん悪口を書いてからナンですが、皆様ご承知の通り、歌はすごく上手なんですよねぇ〜。
地元熊本のお国言葉で歌う「帰らんちゃよか」には泣かされました。はい。感動して流れる涙を拭うこともなく聞き惚れてしまいました。
もっともっと洗練されて、魅力たっぷりになって、ぜひ又、帯広に着て下さーい。
以上!
ちなみに島津さんのファンでこの感想を読んで不愉快になる人がいたらごめんなさい。
「表現の自由」と言うことで、笑って許して下さいませ。
2004年10月19日
金子由香利リサイタル 〜モンマルトルに帰りて〜
時は過ぎゆく 人生は美しい さくらんぼの実る頃 詩人の魂 ベジュの貴婦人 ラ・メール 残されし恋の後には 群衆 アコーディオン弾き 水に流して
モンマルトルに帰りて 昔の唄 小雨降る径 暗い日曜日 待ちましょう アデュー 人生は過ぎゆく わらわないで 再会 おぉ我が人生
シャンソンとはほとんどご縁がなかった私。今年6月の音鑑例会「島本弘子」についで2度目の生シャンソンでした。
もう言葉が出ないほど素晴らしかったです。
100年以上前の古いシャンソンは、飾りをすべて取り払って表現されていて、ダイレクトに心に迫るものでした。
シャンソンというと洒落た恋の歌と思っていましたが、ちょっと違いましたね。
哲学的というか、悲しいコトも多い人生に、そっと寄り添う曲のようだと感じました。
やっぱり一流ってこういうことかと納得できる心地よさ。
目を閉じて聴いていると、うっとり・とろぉ〜っとして、別の世界に行ってしまいそうでした(^^;
ピアノ・ドラム・ギター・アコ・コントラバス・チェロ・ビオラ・ヴァイオリンで計9人のバックバンドもあくまでもお上品でステキでした。
特にアコーディオンの魅力は初めて知りました。今までは歌声の伴奏のイメージだったのです。
一昨年の「テンゴ」でも迫力で、「気合い入れて行くよっ!」という演奏だったし…(と、コレはこれで「これで良かったのですが)
会場の音更文化ホールはフラットで1000ちょっとの座席ですが良いホールです。
前売りチケットを買っていなかったのですが、後ろやヨコの席でも不快になることもないし…
ところが、その後ろやヨコはスカスカでした。
金子由香利さんってビッグネームですよねぇ。
どうしてなんだろう????
枯れたように、ささやくように歌う曲も、コテコテの愛の歌も、みぃ〜んな金子由香利の世界。
最初から最後まで魅せられたコンサートでした。
チャンスがあればぜひ又聴きたいです。
会場にいたファンの中には明日の札幌公演にも足を運ばれる方もいらっしゃるようです。
その気持ち、分かるわぁ〜♪
2004年2月14日
モーガンズバー バレンタインパーティ
場所は居座パコ。会場は約50人で満席。食べ放題&ワンドリンク付きで4200円。
私は音楽が好きですが、特にコンサートホールに座っているひとときに幸福を感じるので、ディナーショウもライブハウスもほとんど経験なし。
モーガンズバーの演奏を聴きながら考えてみたのですが、生まれてこのかた、ニューハーフさん達のディナーショー一回、どこかのクラブで杉○せいじのショー一回、坂○サトルのライブが一回…
これしか思い出せませんでした(^^; あとは、踊りにいったディスコでのライブだけ(笑)
食べたり飲んだりし、お隣の人とちょっとくらいならお話もOKのコンサートって楽しいものですね〜♪
モーガンズバーは、キーボードとヴォーカル(Cl兼)、ベースの3人組。
それぞれ楽器の腕前もアピールしながら、楽しいおしゃべりつきの演奏はノリノリでした(*^.^*)
ジャンルに分けられない何でもアリの曲。
感想にショパンの子犬のワルツがでてきたり、子象の行進が(これはディズニーだったかな?)でてくるのですが、それが素直に曲に結びついていました。
オリジナルの曲でもタンゴ調だったり…
今はやりの曲みたく、短いフレーズをツギハギして無理な展開をしている曲ではなく、大人の鑑賞に堪えるメロディラインには好感が持てますし、とにかく「楽しませる!」というスタンスが成功しています。
まるで、外国の映画などにでてくるパブやビアホールのようでした。
一日の仕事を終えた労働者が安いお店に集い、食べ飲み、そして地元の演奏家の歌や踊りや演奏を楽しむ…
考えてみたら、日本の田舎ではあまりみかけ無い光景ですよね。
でも、これって本当に楽しいことなのではと思いました。
帯広音鑑は「鑑賞協会」なので、音楽好きが地元でコンサートを聴くために集っている団体です。
でも、500人近くいる会員さんはなかなか互いにつながることがありません。
会員同士でこういう楽しいひとときを持ちたい。
きっと新しい喜びを見いだせるのでは… と、強く感じたコンサートでした。
音楽の世界は広くて深い。
ノリノリで盛り上がり、お酒と一緒に楽しめるコンサート!是非ぜひチャレンジしたいわぁ〜!
ちなみにアルコールにはちょっとだけ自信があった私。
居酒パコではビール、酎ハイライム、ウイスキー水割り、またまたビールと飲んで、ご一緒した音鑑のお仲間達と別れてから、ひっそりと2次会へいき、たくさん飲んでしまった。
帰宅は午前様で次の日は二日酔い…。
昔は(って、いつのこと>自分)楽しく飲むと二日酔いはしなかったのですが…
2003年2月5日
帯広音鑑例会第540回
小山実稚恵ピアノリサイタル
スクリャービン 「3つの小品Op.2」 第1曲練習曲 第2曲前奏曲 第3曲マズルカ形式の即興曲
「ピアノソナタ第2番 “幻想” Op.19」
ラフマニノフ 「コルレリの主題による変奏曲 Op.42」
ショパン 「ワルツ集」より 第3番 作品34−2「華麗なる円舞曲」
第7番 作品64−2
第6番 作品64−1「子犬のワルツ」
第10番 作品69−2
第2番 作品34−1「華麗なる円舞曲」
第12番 作品70−2
第14番 遺作
「ポロネーズ第5番 Op.44」
「好きなピアニストは?」と聞かれたら、迷わず「小山実稚恵さん!」と答える私には、とてもとても楽しみにしていた例会でした。
小山さんのなにが好きって、とにかく魅力的で上品な音色です。
こちらは田舎なのでスクリャービンを生で聴くチャンスは少ないので、クラシックやピアノ曲に慣れていない人には飽きるかな?と、余計な心配もしましたが、小山さんの演奏が始まると各席が静まりかえって、みんながステージに惹きつけられているようだったと、友人が報告してくれました。
私は、残念ながらロビーで用事をたしながら聴いていました…。
後半はしっかり聴こうと、3階席へ。
ワルツは、曲が作られた時代の社会の背景がハッキリしているのでわかりやすく、とても楽しい気持ちで聴けます。
華やかだけど暖かみがある音色を堪能しました。
ピアニストにはあまり形容されない「完璧なテクニック」と評される小山さんが表現する世界は、クラシックの薫り高いものでした。
意外性があり刺激的ですが、決して華麗さと上品さを失わない小山さんのは、演奏家としてのスケールの大きさをを感じさせてくれます。
アンコールで弾いた「左手のための…」←(曲名を忘れてしまった ^^;)は、文字通り左手だけの演奏。華麗なテクニックを披露され、コンサート終了後の話題になっていました。
音鑑のコンサートは会員の希望で決まりますので、クラシックのコンサートばかりではありません。
勿論「クラシックは苦手」という会員もいるのですが、「聴けば判る!本物の素晴らしさ!!」が実感できるコンサートだったと思います。
-----おまけ-----
音鑑の例会は会員が企画運営しますので、当日の会場整理や受付なども会員が分担します。出演者によっては駄目な場合がありますが、大体は演奏終了後写真撮影や交流会があります。参加資格は当日のお当番をした人。
体調が悪くずっと音鑑のお手伝いをしていなかった私は、当日くらいは何かをしなければとお手伝い。
勿論交流会にも参加しようと、焼き肉「平和圓」へ。
正直「小山さんがジンギスカンなんか喜ぶのかな?」とも思ったのですが、意外と健啖で、十勝のお菓子やお豆の事など話題になりました。
間近で見る小山さんの率直で飾らないいお人柄が嬉しかったです(*^.^*)
同席された調律の方のお話も興味深いものでした。
例会会場だった「帯広市民文化ホール」は民間の施設でそれを帯広市が借りるという形になっています。
それを買い入れるという話が持ち上がるなど、素人目には随分と判りにくい運営になっています。
で、このホールはちょっとなぁ… と、思うことが多いのですが、調律さんが置かれてるピアノの状態やステージ上でのピアノの響き具合、ピアノを置く位置で客席への届き具合が変わってしまうなど、専門家ならではのお話も伺えました。
小山さんの演奏会には、いつもこの方が調律をされるそうです。
演奏家だけでなく調律、ピアノ、会場、運営そして観客と、色んな要素が加わって出来上がるのがコンサートなんだなぁと改めて実感した夜でした。
2002年5月20日
帯広音鑑例会第534回
高橋 竹童 〜津軽三味線演奏会〜
三味線じょんがら 津軽三下がり 津軽あいや節 新じょんがら 三味線よされ
一三の砂山 追分(尺八) 風の盆(胡弓) 中じょんがら 曲弾き
普段ほとんど聴くことがない津軽三味線でした。
だいぶ以前に、初代高橋竹山の演奏会に行った記憶があるくらいです。
イメージとしては「土臭く、迫力があり、叩きつけるような演奏」だったのですが、予想以上に素敵でした。
華麗で豪快な演奏なのですが、古い(古典的な)曲は音色や音の響きが美しく、とても音楽的だと感じました。
この洗練された音楽性が、竹童さんの評価が高い所以でしょうね。
勿論、今風のノリのいい「叩き三味線」もあり、楽しませていただきました。
面白いなと思ったのは、演奏家としてのスタンスです。
クラシック音楽の演奏会だと、ステージの上の人(つまり演奏家)は芸術家で、客は一般大衆ですよね(笑)
お客さんなのに、ちょっとかしこまって聴きがちです。
でも、竹童さんは「お客さんに楽しんでいただこうとする芸人さん」といった雰囲気で、お話も楽しいです。
津軽三味線の歴史や、故初代竹山の思い出話など、誰もが聞きたいお話をユーモアまじえつつ、ステージを進めます。
そして、言葉の端はしにこぼれる誠実そうなお人柄と、背筋をピシッと伸ばし堂々とした振る舞いがとても魅力的で…
「また聴きたい」「もっと聴きたい」と感じさせてくれたコンサートでした。
2002年5月19日
帯広交響楽団 第23回定期演奏会
R.ワーグナー 楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」前奏曲
E.エルガー チェロ協奏曲 ホ短調 作品85
J.ブラームス 交響曲第4番 ホ短調 作品98
地元の帯響演奏会は気軽に足を運べるコンサートです。
アマチュア楽団という立場に甘えることなく、毎回チャレンジされている姿勢が私はとても好きです。
今回は、林峰男氏のチェロの素晴らしさを堪能しました。
また、賛助出演のチェロとコントラバスが多く楽しませていただきました。
実は私はブラームスが苦手で…
地味というか、暗いというか、何故か素直な気持ちで聴けないのです(^^;
こういう時って、つい演奏のあら探しをしてしまうんですよね。
「足を引っ張っているのは金管かな??」などと、意地悪な耳で聴き入ってしまいます。
幅広いクラシック音楽ではこういうこともあるさと自己弁護していますが、決して他意はありません(^^;
失礼しました…
2002年4月9日
イェルク・デームス ピアノリサイタル 「永遠のファンタジー 〜EWIGE FANTASIE〜」
J.S.バッハ 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903
W.A.モーツァルト 幻想曲 ニ短調 作品397
L.v.ベートーヴェン ピアノソナタ 嬰ハ短調 作品27-2「月光」
F.ショッパン 幻想曲 ヘ短調 先品49
R.シューマン 幻想曲 ハ長調 作品17
永遠のファンタジーというタイトルどおり、幻想曲ばかりのプログラムでした。
(ベートーヴェンのソナタ「月光」は他の人が名付けたもので、ベートーヴェン自身の命名は「幻想曲風ソナタ」だそうです。)
74才のイェルクさんは、昨年に引き続き2度目の帯広公演です。
定員350名の十勝プラザ・レインボーホールは満員で、後方に補助椅子を出すほどの盛況でした。
このホールは小さいけれど音響がよく、ピアノ1台というコンサートには最適です。
実直なおじいちゃま風のイェルクさんの音色はあくまでも優しく詩情あふれるものでしたが、時に激しく劇的に盛り上がるときには、圧倒されるような壮大さで胸に迫ってきます。
特にソナタ「月光」の第3楽章Presto agitatoの高揚は素晴らしく、会場からため息がもれました。
静かな曲の時には「華麗な…」ではなく、むしろ「地味な」演奏なのですが、誇り高い音楽という感じで、とても魅力がありました。
アンコールはもちろん幻想即興曲と(笑)、他に2曲。
鳴りやまない拍手に応えるイェルクさんは少年のような笑顔でした(*^。^*)
チケットは前売り4000円(当日4500円)で、とてもお安いと思いました。
レインボーホールは全日使用で4万円程度です。
この会場費の安さがキャパの狭さを解決して、こういうコンサートを可能にしているのだと、つい余計なことを考えました…。
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