ピアノさん
1989年4月,ヤマハ3歳児ランドを終えた長女は,そのまま幼児科へ進み,鍵盤楽器が必要になりました。
まだ4才になったばかりでしたし,簡単なキーボードを考えていた私に,友人の紀ちゃんが「すぐにピアノが必要になるから」とキッパリ言いました。
普段は控えめでやさしい彼女の発言にちょっと驚いたけど,音楽の専門家でもある彼女の話は説得力があり,だいぶ迷ったけど新品のアップライトピアノを買うことにしました。本当はグランドピアノがいいんだよとは言われたけど,さすがにそれは無理。
”たった4才の子に○○万円も・・・”。
先祖代々貧乏人の育ちの私には,なんだか許せない事のようにも思えましたが,”無駄にならないように精一杯努力させよう!,10年間は続けさせよう!”と決意。
購入11年目の現在も健在ですが,初めの頃は当時2歳の長男が,鍵盤の間にコインを入れたり,白鍵にマジックでいたずら書きをしたり,果てはジュースをかけたりと滅茶苦茶で,そのたびにあわてたり,叱ったりの繰り返しでした。
1度だけ,このピアノを下取りしてグランドピアノに入れ替えようかと迷ったときがありました。
長女が4年生の時,ピアノコンクールで予選,本選と入賞し全国大会に出場が決まり,”記念にグランドピアノを買おう!”とすっかり舞い上がってしまった私でしたが,本人は東京の会場の雰囲気や他の出場者達のパワーに圧倒されたのか,「ピアノばっかりするのはイヤだ!」,「グランドピアノは買わないで!」と強く主張。この言葉で私は目が覚めました。
振り返ると沢山の思い出が詰まったピアノです。
長男が入学前の2年間,毎朝30分位練習してから保育所に行ったこと。
4年間エレクトーンを専攻したけど,又,ピアノに戻ってきたこと。
自分の意志で始めたのではない長女は迷いが多く,苦しいことばかりだった時期もあったけど,今,自然体でピアノに向かって演奏している姿を見ていると,子ども達の心の奥底は,このピアノだけが知っているような気がします。
エレクトーンくん
長女から2年遅れでヤマハ音楽教室の,3才児ランド,幼児科,ジュニア科と進んだ長男は,突然,「僕エレクトーンが習いたい」と言いだした。幼児科,ジュニア科は,子ども用に高さ調節が出来るレッスン用のエレクトーンを使うので,ピアノとの差はとても大きいらしく,子どもはまずエレクトーンの楽しさに惹かれるようです。
長女も初めはエレクトーンを希望したのですが,ピアノの音色が大好きな私は無視。
でも長男には,長女とはなるべく違う道を歩かせたいと考えていたのであっさりOK。
”違う道”と言っても,たいして理由はなく,強いて挙げれば,色々あったほうが親が楽しいと言う程度のことです。
1994年,小学校に入学した長男は,ヤマハの専門コースに進みエレクトーンを専攻しました。
選抜試験に合格し,先生も決まり,EL50の機種を考えていた私に先生は「EL90を買って下さい」と恐ろしい言葉。
EL90は,アップライトピアノ3台分(!)の価格です。
脳ミソが貧乏人育ちの私が,なぜ納得したのか今でも不思議なのですが,EL90が我が家に運ばれてきたとき,とてもドキドキしたのを覚えています。
担当の先生は責任を感じたのか(笑),とても熱心に指導して下さいました。
専門コースの4年間で,エレクトーンフェステバル金賞(全道コンサート出場),エレクトーンコンクール銀賞,オリジナルコンサート(子ども自身が作曲し出場)では,2度も入賞し地区コンサートに出場・・・・
何事もマイペースで,人前で演奏するのがあまり好きでない長男には,実力以上の機会を与えられたと思います。
でも・・・。でも,ですよ。
立派な楽器,厳しく熱心な先生,音楽に積極的な母親,幼いときからのレッスンのたまものの耳の良さ,本人の素直な性格と条件が揃っていても,音楽の世界は厳しい。
成長するに連れ,長男には突きつけられるものがあったようです。
「自分が好きなジャンルは何か」とか,「自分に向いている楽器なのか」とかですね。
クラシックはそのままが好きで(エレクトーンはクラシックをアレンジして弾く),アコースティックな音色が好きで,なおかつ裏のリズムに乗るのが苦手な長男は,1999年9月の発表会を区切りにお休みする事になりました。
現在はピアノを習いながら管楽器を検討中です。
どう考えても,エレクトーンを精一杯活かしたとはいえないし,電気製品のエレクトーンは高価な上,寿命が短く,新機種に取って代わられる事を考えると,10年15年と続く子どもの音楽修行には不向きな楽器に思えます。
我が家のEL90は,長男にも長女にも私にも多くの問いかけを残し,沈黙しています。
バイオリンさん
「ピアノ以外の楽器を習ってみたい」と長女が言いだし,ヴァイオリンを選びました。
又,楽器の購入と先生探しです。
先生は”厳しくない人”,”楽しむヴァイオリンを指導して下さる方”という気持ちで探しました。
楽器は,カタログを取り寄せ考えましたが,どれも同じに見え,違いがわかるのは値段だけだったので,先生にお願いし”最低限度必要な表現が出来る程度のバァイオリン”を選んでいただきました。
価格はピアノよりちょっと安い程度です。
バァイオリンは3才くらいから始める方が多いので,小さいサイズの楽器を使い,体の成長に連れ段々大きなサイズになるので,何台も買う(あるいは借りる)ので大変です。
長女は小学5年で身長150p足らずでしたが,何とかフルサイズからスタートできたので一台で済み,ホッとしました。
レッスンは初めから本人のみで親は関係なく進められ,楽でした。
(親がレッスンを見ていたら,家で練習させる義務を感じてしまう)。
本人の話によると,最初は大変だったようです。
指の番号がピアノとは違うとか,立って演奏するのに慣れていないとか,自分の耳元で音が鳴るので,汚い音で気分が悪くなるとか言ってました。
でも,ヴァイオリンのレッスンは音に敏感になると言う思わぬ効用がありました。
ピアノは誰が弾いても,猫が踏んでもドの鍵盤はドの音がでる(当たり前ですが)。音程の正確さは調律の方の責任です。
でもヴァイオリンは違います。全て本人次第です。
最初の頃は,「どうもピアノのラとヴァイオリンのラは違うように聞こえる」とつぶやいていました。
また,段々”音色”を意識するようになってきたように思います。
あまり練習もせず,のんびりとした進み方のヴァイオリンですが,他の教室との合同レッスンやアンサンブルの発表会など,楽しいことも多く,このままのペースで続けたいようです。
ヴァイオリンさん その2(ポポロ編)
1986年4月からヴァイオリンを習い始めたレモンは、2000年7月の発表会で辞めることになりました。
小学5年から中学3年までの足かけ5年で、何とか弾ける程度の腕…
ピアノに例えるとバイエル終了程度でしょうか…
ただ、熱意を持って習っていたわけではないので、高校受験を期に区切りをつけました。
その後はポポロが通うことになりました。
ポポロもほんの少しヴァイオリンが弾けるようになればという程度の気持ちで始めました。
でも、ポポロは吹奏楽部の他にピアノとクラリネットの個人レッスンを受けていて、その上ヴァイオリンを習うのは無茶ですよね(笑)
初めから割り切って、週1回30分間のレッスンだけがヴァイオリンに触る時間…
人当たりはとってもやさしい渡○先生ですが、レッスンは熱血なので、遅々とした歩みですがそれなりに弾けるようになっていきます。
親の願いとしては、細々ながらでも3年くらいは続けてほしかったのですが、ポポロは「毎週毎週、レッスンのために部活を早退するのは嫌だ」、「どうしてもヴァイオリンに一生懸命にはなれないので、もうやめたい」と言い出しました。
確かに、レモンのおまけのように始めたので、頑張らせるのも無理がありますよね(笑)
というわけで、2001年11月15日が最後のレッスンとなりました。
たった1年4ヶ月のレッスン…
習い事の最短記録を作ってしまいましたが、まぁ、それもいいでしょう(^0^)。
お別れのご挨拶の時に、(ウチの)ヴァイオリンはどこも痛んでないので、大切に保管して、少し時間に余裕が出来たら、また思い出してヴァイオリンを弾いてねと、先生のやさしいお言葉。
渡○先生は地元の「帯広交響楽団」の主要メンバーです。
職業を持ちながら、長く音楽を楽しむことが出来る人生の姿を、市民オーケストラの皆さんは示しています。
レモンとポポロのヴァイオリンには、必死に頑張ることで得られる喜びはありませんでしたが、私は習わせて良かったと心から思っています。
音楽は楽しまなくちゃ… ね☆ |
オカリナさん
ヤマハの音楽教室では生徒自身が作曲し演奏するオリジナルコンサートがあります。
小学1年生から5年間出場した長女は,実はこれがとっても苦手。
苦し紛れに考えたのが,その年帯広美術館で開催された「マヤ古代文明展」をモチーフにしたアンサンブル曲を書くことです。
展示されていた古代のオカリナを見て,自分で吹きピアノも演奏するというめだたがりやのキャラを発揮してしまいました。
他にエレクトーンが2人とシンセサイザー1人の合計4人で,大げさな曲になってしまいましたが,それはそれは楽しい合奏でした。
この時は釧路での地区コンサートにも出場が決まり,みんな一緒に楽しい遠征をしました。
オカリナは5000円位でしたが素朴な音色ですし,わりと簡単に音が出るので,時々誰かが思い出しては吹いていて長く家族に愛されています。
フルートさん
中学生になって吹奏楽部に入部したレモン。
初めの楽器はトロンボーンでした。
「いつの間にか決まっていた… 私は希望すら聞かれなかった…。」と不満げではありましたが、管楽器は初めてなので一生懸命吹いていました。
2年になると、音量の大きさをかわれてユーフォニュームに交替。
ちょうどピアノはお休み中でしたし、ヴァイオリンは向いていないと自覚した時期で、何か違う楽器を求めていたレモンは、じっくりと管楽器を見つめていました。
なかでも、木管のアコースティックな音色に惹かれたようで…
でも部活のパートは簡単には替われません。
2年になって「今の3年生が部活を卒業したらフルートに替えて貰う。下手だったら希望する資格がないので楽器を買って、個人レッスンを受けさせて欲しい…」と言い出しました。
フルートはアルタスを買い、楽器店に先生も紹介していただきレッスンを始めました。
先生は現代的ななお嬢様というタイプの方で、満足できるレッスンを受け、レモンはアッと言う間に上達…
(管楽器は中高生から始めますし、音楽の素地がある子は上達が早いそうです)
ところが肝心の吹奏楽部では、前例のないことだし、金管が足りなくなるし、等々…
あれこれあって、結局退部しました。
「私は部のために頑張ったし、自分も努力している。3年生が卒業しポストが空くのを待っていて、誰かを押しのけたわけでもないっ!」
「それなのに、何で私だけがこんな目に遭うの…」
泣きながらこう訴えるレモンは「音楽は実力社会!」と信じていたようですが、中学校の吹奏楽部はそうではありませんね…
義務教育の中学校での部活です。
チャンスは平等に与えて欲しいと思いつつも、現実には難しいのも分かります。
結局、レモンのフルートの上達を吹奏楽部に求めるのは諦めて、個人レッスンだけに頼ることにしました。
納得できない気持ちを抱えてはいましたが、レモンを支えたのはやはり音楽。
楽しそうな部活を横目にしながらも、歯を食いしばって耐えられたのは、音楽に対する努力、自信、誇り… なのでしょう。
この春に高校生になったレモン。
部活はどうするのかと思っていたら、やはり吹奏楽部に入部。
「他の楽器を受け持って欲しいと言われたけど、フルートを強く希望した…」と入部の報告です。
高校の部活は本当に忙しい。
入部以来、土日も連休も関係なく登校していますが、納得するまでフルートに取り組んで欲しいと願っています。
クラリネットさん
中学生になってやはり吹奏楽部に入部したポポロ。
もちろんレモンと同じ中学です。
入部の申し込みをすると楽器の希望を聞かれたそうです。
サックスかクラリネットを考えていたので、その旨を伝えたらあっさりクラリネットに。
まずは楽器の購入です。
中学の部活はマイ楽器の子はいないので急がなくていいと考えていましたが、楽器店からいい中古品があるとひき合いが…
一年前に某教育大の音楽科に入学した子が、大学も音楽も辞めるからと楽器の引取りを依頼したそうです。
せっかく入学できた大学を辞めるなんて、いったいどんな理由があったのかと思いましたが、クランポンのそれなりのレベルのクラが約半額で購入でき、実はとってもうれしかった私です(笑)
楽器店から個人レッスンの先生も紹介していただきました。
ポポロは吹奏楽部でもやはりマイペースでした(はっきり言うと、たいして上達していない…)。
でも、毎日毎日部活に励み、週に一度は個人レッスンにも通いました。
先生は某高校の音楽教師で、クラリネットもさることながら受験期には「勉強しろ!」と諭してくださいました。
無事に中学を過ごし高校へ。
高校の吹奏楽部はとにかく活動時間が長時間。
おまけに家から高校までが遠くて…
入学してまもなく大事故に…
いえ、ポポロが自転車で転んだだけなのですが、前歯(門歯)が2本ポッキリ折れてしまいました。
さすがにあせりましたねぇ。
実はこの前歯、小学校のころ30万円かけて矯正したのです。
「ええっ?治した歯はドコいっちゃったのぉ?」
いえ、それはたいしたことではなく、問題は「前歯がなければクラリネットが吹けない!」ですよね(笑)
歯が根元から脱落してしまえばクラは無理だと心配しましたが、2本とも歯根が残ったので連結して強度をました歯を入れました。
歯科医師からは「楽器が歯にかける負荷は何とも言えない」と言われましたが、歯根さえあれば何とかなると安堵しました。
入部早々だったので吹奏楽部はゆっくり休めましたが、事故の報告をすると、クラリネットの先生からは「馬鹿野郎っ!」と一喝されたそうです(笑)
歯のほかに、手足や顎にもダメージがあり、顔は傷だらけ。
外科、整形外科、口腔外科、皮膚科、歯科とお世話になりましたが2ヶ月ほどで全快しました。
どこか朴訥でゆったりしているクラリネットの音色が好きな私。
親馬鹿ですがポポロに似合う楽器だと思っています。
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