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「夫が倒れた・小脳梗塞観察記」



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 2007年3月17日(土)

  「それは突然に…」

 この日の昼食後、私はフイットネスクラブへ、夫はパチンコへと、それぞれ車で出かけました。
その10分後に夫の携帯から電話。「具合が悪い… 助けてくれ。○○さんちの前の道路にいる…」
救急車を呼ぶように言いましたが、場所の説明が出来ないと。
慌てて車をUターンさせ駆けつけると、夫の車が反対車線の街路樹の周りの雪山に後部を乗り上げるように停車。
一瞬、事故ったのかと思いましたが、激しい眩暈で運転操作を誤ったためでした。

普段通っている病院の近くだったので、車内で吐きグッタリしている夫に「○○病院へ行く?救急車を呼ぶ?」と聞くと、「動けないから救急車」との返事。

携帯からも119番できるのかと思いつつ電話。「携帯電話からですね。火事ですか?救急ですか?」

 救急車で近くのかかりつけ病院へ運ばれ点滴をされても一向にラクにならない。
前日(というか当日)は朝の3時まで飲んでカラオケをしていたので、飲酒による脱水のためかと考えられていましたが、激しい眩暈と頭痛が続くので頭部のCTを撮影。ソレらしき所見はないとのことでしたが、念のため専門病院へ行くことに。

全く動けないので、再び救急車を呼んでいただき、病院から搬送されました。
この間の移動、検査、そして又移動の間は相当に苦しそうでした。
後で本人に聞くと、やはり「死」を意識したそうです。



  「救急車」

 病院から渡された紹介状やレントゲン写真を抱え、一緒に救急車へ乗り込みました。
最近よく耳にする設備の整った救急車ではありませんでしたが、狭い車内には効率的にグッズが収納されていて、珍しい体験なのでついキョロキョロと見ていました。
赤信号を通過するのもちょっと気分が良いものですね(笑)
でも、救急車に伴走するようについてくる車がいたり、進路を空けないドライバーもいたりと、改めて十勝のドライバーの民度の低さを実感しました。

移動中も意識はハッキリしていたので、簡単な会話は出来ましたがとにかく頭が痛いと。



  「ICU」

運ばれた病院ではすぐにMRIやCT検査をされ、その後、Drから説明を受けました。

右側にはっきりと白く写る部分があり「小脳梗塞です。命の別状はありませんが重症です。梗塞が進み脳幹へ影響する場合には開頭手術の必要がありますが、今のところICUで経過を見ます。ただ急変する可能性もあります」とのこと。

 初めて入ったICUは看護ステーションを中心にベッドが取り巻いていました。そして患者さんは重篤なヒトばかり。
病院へ駆けつけた愚息などは他の患者さんの様子に驚いていました(苦笑)
夫は意識があるのでDrに言われた事を簡単に説明。
そしたら突然「小便がしたい」と。
聞くと「女性の看護婦さんだと出ない…」と言い張り、私に面会できるまでガマンしていたと。
自分の状況理解しているのぉ?と思いましたが、まぁ夫の人となりを考えると無理もないか(笑)
とても頑固でわがまま、そしてシャイなのです。

その後、一般病棟に移り自分で尿瓶に採れるようになるまで、お小水は男性の看護師さんにお願いしたそうです。
「看護師さんは仕事。ナンとも思わないので、女性でも男性でも同じだよ。わがまま言うんじゃないよ」と言っても駄目でしたね(笑)

ICUでは絶食でした。ま、食欲も全く無かったようです。



  「一般病棟へ」

 入院して3日目、「急患が増えベッドが足りない」という理由でICUを出されました。
一般病棟は4人部屋でしたがまだ頭痛が酷かったのでかなりツライ日々でした。

まず看護師さんがかけてくれる手間がぐっと減ります(笑)
重湯から食事が始まったのですが、枕から離れられないのに一人でどうやって食べろと?
お小水は自分で尿瓶が使えても、ソレをなかなか始末してくれない。枕頭に尿を置いたままの安静って…

なにより辛そうだったのは“音”でした。
普通に出す音や話し声はガマンできても、入れ替わり立ち代り来る面会人との会話は耐え難いものでした。
不幸な事に高齢で耳が遠い方がお隣のベッドで、おまけに面会が多く、皆さん話が長い上に大声で。
困り果て、看護師さんに何度か注意をしていただいたのですが、ご本人さんたちに自覚が無いので…
多分、普段のままなのでしょうね。

 入院当初より個室を希望していましたがフロアに一室しかなく、空き待ちでした。
でも2人部屋が空いたとのことで、とりあえずそちらへ移動。
コレで静かに休めると思ったのですが甘かった。
新しいお隣さんは異常に話し好きな人でした(笑)


臥せっている夫に毎日毎日話しかけ…
面会に行く私や子どもたちにも、ご自分の症状を説明してくれます。
聞きたくないのですが… なんて言えません(笑)
もちろん夫の病状などを根掘り葉掘り聞かれました。勘弁してよ…

4月2日に個室が空き、やっと移動できました。
入院してから17日目でした。 …長かった。