新規就農・酪農体験実習レポート
◆from 新規就農者

『快適なカントリーライフを目指して』



 そもそも、自分が酪農ヘルパーの仕事に就いたのは就農のための勉強が目的です。ヘルパー時代に様々なスタイルの酪農を見て、様々な作業体型を学ぶことができました。
 妻と私は埼玉県出身で、東京農大畜産学科を卒業後、アメリカ農業実習を約1年ほど体験して帰国。その後、北海道のいくつかの牧場従業員なども経験していたので、当時は、ある程度は酪農家としてやっていく自信がありました。しかし、いざ新規就農し経営者になって、自分の知識不足と経験不足を嫌というほど思い知らされました。
 就農直前までは、自分たちの牧場の夢や理想をいろいろ思い描いていましたが、現実は精神的、肉体的、そして時間にまったく余裕がなく、朝早くから夜遅くまでひたすら働きっぱなしで、ハプニング続出の日々がしばらく続き、身体も心も疲れ切っていました。
 そんなこんなで就農して、何とか3年目に突入しました。経営が安定したとはいえませんが、多少慣れてきたせいか、ほんの少しの余裕がでてきたと思います。
 今現在、経産牛40頭(うち搾乳牛36頭)、育成牛30頭、1頭当たり平均乳量は9,500kgで、昨年度出荷乳量は360tでした。採草地は約22ha、飼料用コーン畑8haです。
 今後の抱負ですが、しばらくはこのままの規模で安定した経営をめざし、何といっても家族全員と飼養しているすべての動物がハッピーで、ゆとりのある快適なカントリーライフを送っていけるよう、めざしていきたいと思います。

北海道中川郡  田 頭  保