オーナーの思い

この地固有の景色をつくり、ここならではのものをつくらなければ・・・
ヨークシャーファーム
竹田 英一さん(Eiichi Takeda)


出身地:北海道清水町
施設メニュー: 

のんちゃんレポ
竹田さんの名刺には「シェパード」という肩書きがありました。日本語にすると羊飼い…。ファームインオーナーとはあえて書かない竹田さんのコダワリがかいま見られました。このファームインだけではなくそばの手打ちや農場での収穫、アウトドアなどの体験もできる地域全体をここならではのものに、そんな熱い思いがひしひしと伝わりました。

広い土地で、動物と共に暮らしたかった
 北海道清水町に生まれ育った私は、高校を卒業してからの進路を京都の大学に決めた時、一時期北海道を離れていました。「このままコンクリートに囲まれた生活を送るよりも、やはり広い所に住み動物を飼って暮らしたい。」当時、オイル・ショックの影響もあり、都会にいたら食べる物がなくなる、食料が身近にある生活をしなくては、という強迫観念も手伝って北海道に戻ってきました。
 その後、清水町でコンクリートブロックの会社に就職、結婚。そして結婚後まもなくして、ヨークシャーファームをスタートさせました。


原風景は一枚の絵の記憶
 1988年夏に、同じ十勝の新得町に羊牧場を、冬にはファームイン兼ラム肉料理のレストランを始めました。なんとなく羊のいる景色が好きだったのだと思います。羊の景色で思い浮かぶ1枚の絵があったのです。5歳で死別した父親の部屋にあった白樺の皮で羊の放牧風景を描いた貼り絵のようものでした。

羊の牧場といっても、羊飼いとしては全くの素人だった私は、最初は30頭位からのスタートで、最初は何もかもが勉強の連続でした。しかし、幸運にも近くに何かと好意的な獣医さんがいたので指導を受けながら、いろいろな状況でミスを犯しながらも対処し、少しずつプロになろうと経験を積み重ねてきました。



美味しさの秘密は「健康な羊」を育てているから
 この土地はほぼ四角い平地で、健康な羊を育てるのに好都合です。暑さに弱い羊たちも木陰や草地の隅に流れる清流があるので日射病の心配がいらず、蹄(ひづめ)が伸びすぎで起こる腐蹄症とういう病気も木陰で休むときや水を飲むときに河原を歩くので防げます。宿舎やレストランのある建物から川沿いの小道を通り、草をはむ羊たちを眺めながら放牧地の中を歩いて再び建物に戻るコースは、手頃な散歩道にもなっています。


自然との調和・・・ゆったり流れる時間・・・英国にも負けないファームインを
 「ヨークシャー」という名前をつけたのは特別な思い入れがあったわけではなく、なんとなく字が気に入っていたのです。実際に訪れたのはファームインを始めてだいぶ経過し増築をと考えた頃、のんびりと家族で旅行するのに良い機会だと思い、英国のヨークシャー地方に出かけました。

 初めて訪れたヨークシャーは羊のいる風景はもちろん、それぞれの地域が土地ごとに採れる石を使った建物で統一され、自然に溶け込んだ景観がすばらしかったのですが、イギリスの自然というのは人の手が入ってできた自然、森がなくて草地だけの自然なんですね。自然の豊かさということからいえば、今自分が住んでいる所、北海道の方がはるかに上ではないかと思ったのです。

 形だけイギリスの真似をするのではなく「この土地固有の景色をつくり、ここならではのものをつくらなければ」とそれからは思うようになりました。

 1ケ所に3日位ずつ滞在して宿の周辺を散策し、ただゆったりと旅を楽しむ。自分の宿に泊まってくれる人に、こんな時間を過ごしてもらいたいと思ったのです。この旅は、ヨークシャーファームの環境を見直すきっかけを与えてくれました。日本の流れに巻き込まれずイギリスのファームハウスに負けないものを作りたいと思っています。




 
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