植木 家を建てたけれど・・・
 沈下修正
 



折角建てた家が傾いてしまった!
 一般に木造建物では、不同沈下の程度により以下の障害が生じると言われています。                                
段    階
不同沈下障害の状況
傾斜の程度
初 期 段 階
モルタル外壁・コンクリート犬走りに亀裂が発生する。
1/1000
第一期段階
束立て床の不陸、布基礎・土間コンクリートに亀裂が入る。
3/1000
第二期段階
壁と柱の間に隙間が生じ、壁やタイルに亀裂が入る。
窓・額縁・ドア枠の接合部に隙間が生じる。
ブロック塀や犬走りなど外部構造部に被害が生じる。
5/1000
第三期段階
柱が傾き、建具の開閉が不良になる。
床が傾斜して支障を感じる。
10/1000
最 終 段 階
柱の傾斜が著しく倒壊の危険がある。
床の傾斜もひどく使用困難となる。
15/1000

個人差にもよりますが、一般的に床の傾斜が6/1000を超えると違和感を感じるようになり、
10/1000を超えると生活に支障をきたすと言われています。

沈下修正にかかる費用は、@建物規模、A建物の構造、B沈下の程度、C支持層の深さ、D土質、
E修復工法 等により一概には言えませんが、一般木造住宅の沈下修復だけで500〜800万円、それ
以外に建物本体の修復費や外部給排水を含めた外構工事費等もかかりますので800〜1200万円の
費用がかかるのが通例です。
沈下修復の方法
@土台上げ工法
  比較的沈下量が少なく、不同沈下の進行が既に止まっている場合に適しています。 また、建物の一部だけが沈下している場合にも この工法が費用的にも安くすみますので適当です。
  但し、既に沈下が終了しているかどうかの見極めに数ヶ月の期間が必要ですので、あらかじめその期間を設定するか、又は薬液注入工法や鋼管杭工法の施工後に実施します。
  

A鋼管杭打込工法
  サイドピニング工法、アンダーピニング工法等があり、基礎下を掘り下げて基礎下端に油圧ジャッキを装着し、建物を反力として鋼管を打ち込み、それを支持杭として以後の沈下を防止したり、場合によっては沈下そのものを修正したりする事が出来ます。
  施工後の再沈下も無く極めて効果的ですが 多大な費用が掛かりますので選定には十分な検討が必要です。
   
      アンダーピニング工法         サイドピニング工法
B薬液注入工法
  沈下修正としては最も一般的に行われている工法です。
  不同沈下の原因となった軟弱地盤に特殊な薬液を注入し、軟弱地盤を固化させてそれ以後の
  沈下を防止し、その後土台上げ工法等により建物の修正を行います。
  この薬液の注入により地盤が膨張しますので、ベタ基礎の木造建築物であればその膨張力に
  よってこの工法だけで修正できる場合があります。
  住宅の基礎のみならず、倉庫店舗工場等の土間沈下修正にも効果を発揮します。
  (注:薬液注入工法は、地盤面下6m以内に支持層がある時が最も効率的ですが、それ以上の場合でも十分対応可能です。
     但し、支持層が深い場合は返って割高になる場合がありますので専門業者と十分協議されるのが得策です。)
  



戻る
柵